男根ブギウギ
露出狂に会った。(できれば、下條アトム風に)
終電間近の車内、その人はガラガラの車両の私の前の席に座ると、一枚のシワシワの(三年間使った辞書のような)ピンクチラシをポッケから取り出し、
おもむろにジッパーを下げると、彼の彼自身を取り出し、巧みに、むしろ匠であるのかように!動かし始めた。
でたよ・・・。(アンニュイに溜息)
いっとくけど、私、看護婦。今年で三年目。 あんたがたいそうに取り出すソイツも、んなもん毎日ご拝謁済みだっつー・・・・・
嘘よ――――――――――――――――――っ!
こんな至近距離において、こんな彼の一方的なワンマンショーに立ち会うことも、もちろん有り得ないのだけども、 私を何より驚愕させたのは、その大きさ。
(嘘でしょ・・ジーザス・・誰か嘘だと言って・・。)
処女歴苦節24年。 いつだってシーツの波、泳ぐ準備はできてるはずだった。 準備体操のかけごえだって、先生の後について、恥ずかしがらずに「ゴー!ロク!ナナ!ハチ!」って言えてた。 なのに・・!
車内で露出狂を目の前に平然と雑誌読んでる隣のOLに訴えたい。 つり革に掴まってメール打ってる大学生に問いたい。
えーっと、私たいてい60(シニア級)オーバーのしか見たことないんだけど、えーっと、あれは・・世の中でいうところの若者のレギュラー?
やーないよね、あれはないよね、やりすぎだよね。 なんつーか、すげーそびえ立っちゃってるもんね。 その辺のケントデリカットもびっくりだもんね。 ねー。
ねー・・・ねぇ、何でOLも大学生も、全然動じねぇの? またかよ、みたいな顔なの? OLに至っては小声で「粗品」とか言ってんの?
粗品・・? あれで? ご謙遜にも程がある。
はっきり言って私、あいつと戦うんだったら、迷わずマングースと戦う覚悟はできてる。
だってさー、またまたぁー、 あれ、有り得ねぇもん、だって。 ズボン中入ってたんでしょ、あいつ? 今、明らかに第三の足として大地を踏みしめる覚悟はできてるっぽい顔してっけど、あいつ。 なんつーの、成長率っつーの? いやー立派になったねぇ、前に会った頃はタロー君、おばちゃんのこんくらいしか(胸の辺に手をやって)なかったのよー。 って懐かしさに目細めるっつーの。
嗚呼。
愛し合うって事は・・・あんなもんを世の女性たちは、自分の中に招き入れてるっつーの? どんだけアットホームなんだっつーの。 愛さえあれば、の度を超えてるっつの。
あんなんが入っちゃうくらいなら、ポシェットいらないっつーの。 ちょっとそこまで、って時は財布そん中入れてお買い物行っちゃうっつーの。 カンガルーの子供、育てちゃうっつーの。
つーの・・・。
いやね・・知ってた。
出産のビデオとか見せられた時から薄々は勘づいてた。 あたしの秘蔵っコの伸縮性っつーか。ちょっとした四次元ポケット?
あたしの困惑を気にも留めず、露出狂は今まさにファンファーレ叩き出そうとしてる。
いやーデカイよ、認めるよ。 何度見ても見慣れねぇーよ。
世の男性は、デカイとか小さいとかで一喜一憂してるらしいけどさ、あたし・・小さいってスバラシイと思います。 女性思いだと、思います。
ああ、神様はどうして男性にあんなゴルゴ31みたいなの、くっつけたんだろう・・。 おちおち、背、向けれねぇよ。
それからというもの、電車で座っていると、前の人の股間ばかり見てしまいます。
きれいめのサラリーマンにも、 優しそうな大学生にも、 爽やかな学ランボーイにも、 救命病棟の江口洋介にも、 あんなぶっそうなもんが付いてると思うと、 何故か騙された気になるのです。
今まで少女マンガで
『ごめん・・オレ余裕がなくて・・優しくできないかもしれない』 『いいよ、タケルにだったら、乱暴にされてもいい』
とかいうセリフにメロってた自分に喝っ!
昼は紳士、夜は野獣に憧れてた自分とグッバイ!
とんでもねーとんでもねー。 あんな不発弾、触らぬ神に祟り無し。 Hは穏便に。 そう、世の女性たちは、ベットサイドに常にロープをはっとくべきだ。 んで、ロープの向こうにダンプ松本を控えさせておくべきだ。
んでピンチに交代。
←母さん、あたしエログの中のエログを書く!(週一くらいで)
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